名作絵本「あおくんときいろちゃん」

レオ・レオニの知る人ぞ知る名作

「あおくんときいろちゃん」という絵本をご存知ですか? レオ・レオニさんという絵本作家の作品で、大好きな絵本のひとつです。おそらくセロファンの切り絵だと思いますが、主人公の「あおくん」と「きいろちゃん」は、顔も体もなく、ただの色のついた紙のかたまりです。それなのに、大きさや形を帰るだけで、実に表情豊かに見えてくるから不思議です。

ぼくは小さい頃にこの作品を読んだことがありましたが、長い間、その存在を忘れていました。しかし、大人になってから、レオ・レオニの展覧会に行ったとき、有名な「スイミー」と同じ作家だということを知りました。「スイミー」は小学校の国語の教科書に載っていたのです。「スイミー」と「あおくんときいろちゃん」の作者が同じだったことも、このとき初めて知りました。

表紙に描かれた、あおくんときいろちゃんが印象的

「あおくんときいろちゃん」は、小さい頃に親が買い与えてくれたのだろうと思っていたのですが、実際は違いました。おそらく小学校の図書館かどこかで読んだのでしょう。ページをめくるだけで楽しく、とくに「あおくん」と「きいろちゃん」が混ざって、みどりいろになる場面がとても好きでした。

肩の力を抜いて作られた、愛に溢れた作品です

この作品は、レオ・レオニさんが孫からお話をせがまれ、近くにあった紙を切って、即興で作ったお話が元になっているようです。シンプルに「眼の前にいる子どもたちを楽しませよう」という気持ちで作られたからこそ、海を超えて、日本人の子どもたちにも愛される作品になったわけですね。

感覚的に楽しめるお話です。大人目線で「よく分からないから」ではなく、本屋さんで子どもがこの本を手に取り、「これ読みたい!」と目を輝かせていたら、ぜひ買い与えてあげてください。将来、子どもが大人になっても覚えているくらい、大切な一冊になるかもしれませんよ。