一人暮らしの思い出と、一人暮らしで本当に必要なものを考える

ひょんなことから、一人暮らしをすることになった。一人暮らしなど、いつぶりだろうか。私はかつて、東京でそこそこ長い期間、一人暮らしをしていた。大変ながらも楽しかった記憶がある。あの日々がまたやって来るのかと思うと、心が躍る。

当時は10代だったから、道具にこだわることもなく、とりあえず「これは必要だろう」と思えるものを用意した。今は懐かしいテレビデオをスチールラックの上段に乗せて、中断には古いSONYのミニコンポを置いた。ミニコンポはCDラジカセのちょっとグレードの高い位置付けで、当時流行っていたのだ。CDが3枚、カセットが2本セットでき、もちろんラジオが聞ける。ラジオをカセットに録音し、カセットから別のカセットにダビングできるから、ラジオから録音した曲を綺麗に繋いで、ベスト盤を作ったもの。今思えばとんでもない手間である。

話が逸れた。一人暮らしにもっとも不要だったのは、電気ポットである。当時はコーヒーを飲む習慣がなく、お湯を使うのはせいぜいカップラーメンを食べる時と、たまにお茶を淹れる時くらいであった。それくらいの使用頻度であれば、電気ポットを使わず鍋でお湯を沸かせば良いのだが、そんなことすら分からなかった。何が必要で、何が不要なのか。そういう判断力がまだなかったのである。

それから、大家さんが部屋まで直接家賃を回収しに来ていたことを思い出す。当時はそんなものかと思っていたが、今考えると結構珍しい。大家さんはすでにだいぶお婆ちゃんだったから、もう亡くなっている可能性が高い。東京に冷たいイメージしか持っていなかったが、最初に済んだアパートが、人情味のある大家さんで良かった。

当時は新聞の勧誘がひどかった。人付き合いが苦手だった私は、勧誘に対する抵抗がなく、うっかり新聞を契約することがあった。一度ではなく、何度か契約したことがあった気がする。ある時、情に流されて契約してしまい、数日後に後悔して、思い切って新聞屋に電話した。本当はクーリングオフの期間外だったのだが、事情を汲んでくれ、解約が成立した。その時、新聞屋さんから「しっかりと自分の意思を持ってください」と言われた。自分で勧誘しておいて、余計なお世話である。

また話が逸れた。この年で一人暮らしを始めるのだから、道具や生活家電にはこだわりたい。よくよく考えてみると、「本当に必要なもの」はそれほど多くないのではなかろうか。一人暮らしを始めるにあたり、本当に必要なものをリストアップしてみよう。(衣類と食料は当たり前なので除いている)

  • カーテン
  • トイレットペーパー
  • 食器、調理器具
  • 歯ブラシ、歯磨き粉
  • シャンプー兼ボディソープ
  • ドライヤー
  • タオル
  • iPhone、iPad、MacBook Pro、Apple Watch

取り急ぎ必要なのは、これくらいだろう。カーテンがないと丸見えなので、さすがに恥ずかしい。トイレットペーパーはどう考えても必要。食器がないとご飯が食べられない。歯ブラシも必須。シャンプーはオーガニックのものを愛用しているから、頭も全身も一本でいける。風呂場には極力何も起きたくない。あ、ドライヤーも必要だ。タオルもいるな。Apple製品に関しては生活の一部であり、仕事でも使うから一式必要なのだ。

冷蔵庫や洗濯機も必要なのだが、一人暮らし用のものを買って数年後に処分するのは勿体ないので、家庭用の大きめのものを買いたい。そうなると予算がないので、当面はコインランドリーを使っても良いだろう。冷蔵庫は、冬の間はなくても問題なさそうだ。「冷蔵庫がなくても生きていく! 腐らない・腐りにくい食品選びと調理方法」みたいな動画をYouTubeにあげたら、そこそこ需要があるのではないか。椅子とテーブルは早めにほしいが、部屋全体の雰囲気や、住み心地を大きく左右するものなので、慎重に選びたい。

寝具については、ベッドの購入はまだ考えていない。先日、冬の寒さに耐えられる寝袋を買ったばかりなので、当面は寝袋だけでやり過ごそうと思う。考えれば考えるほど、一人暮らしに必要なものは意外と多いことに気づく。それでも、できる限りストイックな生活を送り、一品一品を丁寧に選び、将来のための環境を整えていきたいものである。